この記事の内容
私の父もかなり高齢になり、現在は町内の施設で暮らしています。
父が生存中に検討するのもどうかと思いますが、すでに認知症を発症しており、万が一の際に実家を含む資産の相続について検討した経緯を書き残しておきたいと思います。
この記事は 「相続放棄」 に関するものです。
成年後見人制度にも少し触れます。
前書き
私自身は東京で生活していますが、これは広島の実家の話です。
実家は尾道市にあります。
"尾道市" と聞くと、多くの人が「素敵な場所だね」と言ってくれます。映画や観光パンフレットではその通りなんですが、それは海岸沿いの話です。私の実家は市内から北に向かって山を越えた町にあり、その町のさらに山の中に位置しています。
ちなみに、友人や法律関係の専門家に相談してみましたが、皆さん同じように「土地があれば売ればいいんじゃない?」と言います。
でも、一度実際に見てもらえばわかるんです。
実家の土地や田畑は、山間や谷間に点在する思いもよらないほどの立地で、買い手なんて見つかるはずもありません。実家の建物ですら、救急車が来るのは難しいほどの辺鄙な場所にあります。
実家はほとんど使われておらず、田畑の手入れもされていないため、ほとんどが 「ただの山」 になっています。
私が父の資産を相続するときの問題
私に兄弟はなく、東京在住で広島の実家には住んでいません。
私が父から相続する財産は、将来的に私の子供たちが住んだこともない山間部にある田畑の固定資産税を支払い続けなければならなくなります。
子供たちへの相続を避けて私が相続放棄すれば、法定相続人の順位に従って叔父や叔母、従兄弟姉妹 がその責任を負うことになります。
そこで、関連する親族全員の相続放棄の可能性を検討することにしました。
法定相続人
父の法定相続人を整理しておきます
①第1順位
死亡した人の子供
②第2順位
死亡した人の直系尊属(父母や祖父母)
③第3順位
死亡した人の兄弟姉妹
で、今回の登場人物はこんな感じです。
【父】
①私
③叔母 ─ ?従兄
③叔父 ─ ?従妹弟
※相続放棄の連鎖で相続が「いとこ」にまで及ぶかは不明
ここで疑問と不安
前述の通り、私が相続放棄すると、法定相続人の順位により、叔父や叔母にまで相続権が移ることになります。
叔父は自らの手で相続放棄手続きを進められそうですが、叔母は既に認知症を発症しており、手続きが難しい状況です。このまま叔母が財産を受け継ぎ、従兄弟が同じ問題に直面するのは避けたいところです。
また、すでに他界した叔父、叔母の代襲相続で 「いとこ」 に権利が移る可能性も考えられます。その場合、「いとこ」 たちにも相続放棄手続きを依頼する必要があるかもしれません。
この状況については不透明な点が多く、どうすればいいのか迷っていました。
そこで、法律の専門家に相談することになります。